Craftel評価キットの組み立て方法 (β2.0)
このページではクラフテル評価キットの組み立て方法を説明します。キットのバージョンはβ2.0です。
難しさ
1人で組み立て可能な年齢は13歳以上が目安です。
大人と一緒に組み立てる場合、子どもの年齢は6歳以上が目安です。
組み立て時間の目安
はじめて作る場合:約2~4 時間
キット組み立て経験者のサポートがある場合:約1時間30分
2体目以降の製作:約1時間
もし失敗したら (型紙は5月上旬公開予定です。しばらくお待ちください。)
こちらから型紙をダウンロードし、厚めの紙(キットの紙はA4・180kgの上質紙を使用)に印刷して、必要な部品をはさみやカッターで切り取ってお使いください。
今後の改良のため、失敗した部分や完成した写真などをメールでお送り頂ければ大変助かります。
目次
Craftel β 2.0
1. 組み立て前に用意するもの
組み立てに用意していただくのはクラフテルの型紙3枚と送風機(サーキュレーター、扇風機、ドライヤーなど)です。
ver2.0以降より、テープを使わずに組み立てできるようになりましたが、組み立てで失敗した際などにテープやハサミがあれば便利です。
キットはこれらのパーツで構成されています。
- 型紙 (A,B,C) * 3 枚
- 輪ゴム大 (#30 , 2.5 mm) * 1 個
自然の風でも動作しますが、室内での安定した歩行のためには送風機が必要です。
輪ゴムは 直径約75mm, 幅 3mmのものを使用しています。
2. 風車の組み立て
風車は風を回転エネルギーに変える部品で、クラフテルが歩くために必要となります。
1.
型紙には切れ込みが入れてあり、部品は手で切り取れます。
2.
A-1(風車) , C-1(風車ホルダー) , C-2(風車軸)を切り取ります。
3.
A-1(風車)中央の青い四角形部分を開きます。(青矢印)
その上下にある赤い部分を爪で押し出します(赤矢印)
裏側から見るとこのようになります。(画像右下)
4.
①C-1(風車ホルダー) を折ります(左上)
②風車の裏側からこのように挿し込みます(中央)
③表から見るとこのようになります(右上)
こういった挿し込み部は壊れやすいのでゆっくり取り付けます。
5.
①C-2(風車軸)をこのように折ります。
②3か所の挿し込み部分(赤丸で目印)を挿し込みます。
③風車軸完成
・もし挿し込みに失敗したら
軸の差し込みに失敗して破損した場合でも、このようにつなぎ目をテープどめすれば大丈夫です。挿し込み部(赤丸で目印)は必ず切り取ります
以降同じようにして修正できます。
7.
風車軸を風車中央の四角穴に表から挿し込みます。(画像左上)
風車裏側のオレンジの線が見える位置まで挿し込みます。
8.
風車の組み立ては一旦完成です。
羽は風車取り付け直前に折ります。
3. シャーシの組み立て
シャーシはクラフテルの構造を支えるための中心となる部品です。
1.
B-3(シャーシ)を切り取ります。
"cut"部分は切り抜きます。
2.
4か所ある赤い部分を爪で裏に押し出します。
3.
①この4か所を折ります(画像左上と左下)
②左右側面を折ります(画像右下)
4.
シャーシ四隅のグレーの部分の挿し込み部分(黄色丸で目印)を折ります。
5.
①四角柱になるようにこのように折ります(画像左上)
②挿し込み部分(黄色丸)を挿し込みます(画像右下)
同じように四隅全てを折ります。
この部分が軸になります。
もし挿し込みが上手くいかない場合でも、このようにテープでとめれば大丈夫です。
6.
シャーシ前後面を軽く折ります。
7.
4か所それぞれで赤丸部分を挿し込みます。
奥までしっかり挿し込むことで軸が安定します(画像右上)
8.
もし挿し込みに失敗した場合はテープで固定します。
9.
軸の形が歪んでいないか確認します。正方形に近いほど良いです。
10.
中央のグレーの部分を図のように折ります。
11.
シャーシはこれで完成です。
4. 風車台の組み立て
風車台は風車を安定して固定、スムーズに回転させるために必要な部品です。
1.
B-1(風車台), B-2(風車軸前方軸受)を切り取ります。
2.
①左右のグレーの部分を折ります。(2か所)
②画像左下のような逆V字になるように左右を折ります。
3.
①この部分を下に折ります。
②折った部分を黄色丸付近の差し込み口に挿します。
4.
中央の青い部分を上に引き起こします。
5.
B-2(風車軸前方軸受)の左右をこのように折ります。
6.
①B-2の左右(白い部分)を画像の位置の四角穴に斜めに挿し込みます。
②中央の挿し込み部分(赤丸で目印)をこのように挿し込みます。
7.
風車台を裏側から見た様子
このようになっているかを確認します。
8.
風車台をシャーシに取り付けます。シャーシ側面の青丸部分に切れ込みがあるのでそこに風車台の先を挿し込みます。
※風車台の前後の向きに注意します。
9.
風車台が安定せずグラグラする場合はテープでとめます。
5. プーリーの組み立て
プーリーは風車の回転運動を遅く、強い動きにします。
1.
C-4(プーリー)を切り取ります。
2.
赤矢印で示した部分を折ります。
3.
折り目に沿ってこのように折ります。
4.
①青丸の挿し込み部同士を接続します。(画像左上)
②赤丸の挿し込み部同士を接続します。(画像右下)
これで完成です。
5.
テープを使う場合はこのようになります。
6. クランクの組み立て
クランクはプーリーの回転運動を、歩行のための往復運動に変換します。
1.
C-3(クランク)を切り取ります。また、画像のように緑の部分を反対側から押して引き起こします。(赤矢印4か所)
2.
挿し込み部を折ります。(赤矢印7か所)
3.
クランクの中央部を折り、挿し込み部分を挿します。(2か所、赤丸の目印)
4.
クランク両端の軸部分を折り、黄色丸で目印をつけた挿し込み部分を挿します。
5.
クランクはこれで完成です。
テープでとめる場合はこのようになります。
7. プーリーとクランクの取り付け
1.
輪ゴム、プーリー、クランク、をシャーシに取り付けていきます。
2.
プーリーの四角穴にクランクをオレンジの線に収まるまで挿し込みます。(右動画も参照)
3.
輪ゴムをクランクに通します。 ※忘れやすいです。
①次に、シャーシ側面の穴にクランクの一端を挿し込みます。
②クランクのもう一端をもう一方のシャーシ側面の穴に通します
4.
画像右下、赤丸で囲んだ2つの緑の部分がシャーシの外側に出ていることを確認します。これでクランクが左右にずれることを防げます。
※この2つの部分をさらに外側に折り、シャーシとの間隔を十分にとるようにします。
5.
プーリーとクランクの取り付けはこれで完了です。
8. 脚の組み立て
(動画)
脚をこのように組み立てていきます。
1.
C-5(脚)を切り取ります。
2.
左右の挿し込み部分を折ります(3か所)
3.
①このように折ります。
②③挿し込み部分を挿し込みます。
4.
このグレーの部分を引き起こします。
5.
同じものを6個作ります。
6.
C-6(リンク)を切り取ります。
7.
脚にリンクを取り付けていきます。
①脚とリンクを平行にし、リンクの円ではない側を脚のグレーの部分に挿し込みます。
②脚と直角になるようにリンクを回転させます。
無理に回そうとすると壊れるので、引っ掛からないように中心を意識して脚と直角になる位置に回転させます。
何度か動かして滑らかに回転するようにします。
(右の動画も参照)
8.
リンクを右に回転したものと左にしたものをそれぞれ3つずつ作ります。
9. 脚の取り付け
1.
脚を本体に取り付けていきます。まずは左脚、次に右脚を取り付けていきます。
2.
左側のそれぞれの軸に3つの脚を取り付けます。
リンクの向き(前後)を画像に合わせます。
3.
3つのリンクの先をこのように軸に取り付けます。
4.
脚が抜けないようにするため、軸にある青い部分(右下画像参照)を引き起こします。左脚はこれで完成です。
5.
右側のそれぞれの軸に3つの脚を取り付けます。
リンクの向き(前後)を画像に合わせます。
6.
3つのリンクの先をこのように軸に取り付け、軸にある青い部分を引き起こします。右脚も完成です。
7.
それぞれの脚の下端にある2つのグレーの部分(つま先)をこのように前方に向けて折ります。右の画像も参照
つま先は6か所あります。
8.
脚の取り付けはこれで完成ですが、最初の動作は少し重くなっています。
軽く脚が動作するように手でプーリーを回します。(右の動画も参照)
10. 顔の組み立て
1.
B-4(顔),B-5(耳), B-6(目)を切り取ります。目は2種類あるので好みに応じてひとつを選びます。
2.
顔の周囲にある挿し込み部分(黄色い丸で目印)を折ります。8か所あります。
3.
顔の左右と上下4か所を折ります。
4.
挿し込み部分(黄色い丸で目印)を挿し込みます。(4か所)
5.
側面に空けられた穴から目を挿し込みます。目の上下の向きに注意します。
6.
眼の左右の端にある色が異なる部分(画像では緑色の部分)を折ります。
7.
側面にある切れ込みに耳を挿し込みます。耳にも左右があります。
8.
左側面の後方にあるこの部分を引き起こします。
この部分は脚と連結する際に使います。
9.
顔を本体に取り付けていきます。
10.
顔を取り付ける前にこの部分を爪で押し出します。完全に切り抜く必要はありません。(穴を開けるのは左前脚1か所のみ)
11.
画像の青矢印のように顔の下部(首にあたる部分)を折り曲げ、シャーシに顔をのせます。青丸で目印を付けた本体側の切れ込みに顔の挿し込み部を挿し込みます。右下画像のように上から押すことで挿し込めます。
12.
#8で折った部分(右下画像)を先ほど空けた左前脚の四角穴に挿し込みます。
この接続により脚と顔が連動します。
13.
動作をテストします。
右下画像のプーリーを回すと、足が動き、連動して顔も動きます。
顔動作テストの様子
11. まぶたの組み立て
1.
B-7(まぶた)を切り取ります。
壊れやすい部品なので注意してください。
2.
黄色丸でマークされた部分を引き起こします。
この時点でまぶたの他の部分は折りません。
3.
顔と脚の連結を外して一旦顔を後ろに倒します。
左下画像の黄色丸の部分にある切れ込みに、#2で引き起こしたまぶたの黄色丸の部分を挿し込みます。
4.
①(まぶたを抜かず)そのまま左上画像のように折ります
②赤丸で目印をつけた挿し込み部が現れます。
③挿し込み部を左下画像の赤丸部分の切れ込みに挿し込みます。
5.
①左下画像のようにこの部分を折ります。
②折り目に沿って少しずつカーブを描くように折っていきます。
6.
顔の下のあごにあたる場所に空けた隙間からまぶたを差し入れます。
左下画像のようにまぶたを一度斜めにして差し入れ、目と顔の間に入れ込みます。
7.
顔と脚を再び連結させます。
8.
まぶたの位置を調整します。
画像の点線のようにまぶたと顔を平行にします。
左下画像のように顔下部とまぶたの隙間を3~5mm程度空くようにまぶたのカーブ具合を調整します。
次の動画のように、プーリーを動かしてみて動作を確認します。
うまく動作するとこのようになります。
まぶたは半分程度閉じるだけで完全に閉じることはありません。
12. 風車の取り付け
1.
本体に風車を取り付けていきます。
2.
風車の羽にあたる部分を折り目に沿って45°程度の角度に折ります。(羽6枚全て)
3.
風車台の上端にある丸い輪っかに風車の軸を挿し込みます。
画像の赤丸で示した尖った部分に当たるまで挿し込みます。
5.
風車軸を手で回転させてみて動作をテストします。
脚・顔・まぶたが動いて歩行すれば大丈夫です。輪ゴムが空回りする場合は脚やクランクに引っ掛かりや回りにくい部分がある可能性があります。右の動画のように動けば大丈夫です。
4.
輪ゴムをプーリー①と風車軸②の順に引っかけます。
左下画像は裏から見たもので、まずプーリーに輪ゴムをこのように引っかけます。
次に風車軸に輪ゴムを引っかけるのですが、向きに注意します。
左上画像のように、輪ゴムの左上が前にくるようにします。
13. 歩行テスト
1.
手で風車軸を回して動作することを確認したら、いよいよ風で動作するかを実験します。
ファンを用意して弱めの風をあてます。歩かせる場所は木の板などの表面がざらざらしているが大きな凹凸のない場所が滑りにくく最適です。
2.
動画
14. トラブルシューティング
歩行時にスリップする場合、もしくは強い風で動かしたい場合
表面がつるつるなガラスの板などで動作させる場合や、強い風で動作させる場合はスリップが問題になります。
おもりを取り付けることでこのスリップを解消できます。
おもりの最適な重さは15g程度で、単四電池や小石、コインなどが使えます。
シャーシから伸びたグレーの部分はおもりを保つための構造です。
このようにおもりを包み込むように折り、テープでとめます。
歩行時に風車が後ろ脚にぶつかる
・風車の羽を6枚すべて少し後ろに反らすように折ります。
・風を少し弱くします。
・輪ゴムがたるんでいないかを確認します。
輪ゴムが外れる
歩行時に方向が左右にぶれる
現行のクラフテルは顔を動かす左前脚が右前脚よりも負荷がかかっているため、左脚の動作が小さくなり歩くと徐々に左に向く性質があります。
また、風の向きや風を当てる位置も歩く方向に影響します。
風の当て方や強さ、歩行開始する位置などを工夫してみてください。